후리가나로 읽는 일본 고전
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かがくブームへのくげん
科学ブームへの苦言
中谷 宇吉郎
中谷 宇吉郎의 科学ブームへの苦言(かがくブームへのくげん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,269자 · 24화면
佐々木博士は、この時に、深海における海水の流れを調べたが、三千メートルの海底でも、毎秒約二センチの流れがあることを、目測によって確認した。深海の底でも、海水は徐々に動いていることは、前からわかっていたことであるが、太平洋の底での実験は、今までなかったので、これは一つの収穫であった。その点では、この調査は意義のある調査であったが、新聞記事となると、それが次のような形に取り扱われていた。
六月二十一日の第一面トップ記事として、五段抜き初号活字の扱いで、
「深海の底の海水は動いていないというのが、これまでの海洋学の定説であったが、バチスカーフによる観測で、根底から覆えされた。海洋学は新しく組み変えられなければならない、また原子力時代の放射性廃棄物の処理法にも重大な影響を及ぼすと考えられる」
と書いてあった。「海洋学を新しく組み変える」ような「大発見」をした当人? 佐々木博士は、恐らく、苦笑したことであろう。深海の水の流れは、大西洋でも調べられ、またペターセン教授のアルバトロス号による太平洋の深海の泥土の研究でも、よくわかっていたことである。ペターセン教授は、近年までスウェーデンの国立海洋研究所長をしていて、世界的に有名な海洋学者である。