후리가나로 읽는 일본 고전
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りゅうたんだん
竜潭譚
泉 鏡花
泉 鏡花의 竜潭譚(りゅうたんだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,899자 · 30화면
筧の水はそのたらいに落ちて、溢れにあふれて、地の窪みに流るる音しつ。
蝋の灯は吹くとなき山おろしにあかくなり、くろうなりて、ちらちらと眼に映ずる雪なす膚白かりき。
わが寝返る音に、ふと此方を見返り、それと頷く状にて、片手をふちにかけつつ片足を立てて盥のそとにいだせる時、颯と音して、烏よりは小さき鳥の真白きがひらひらと舞いおりて、うつくしき人の脛のあたりをかすめつ。そのままおそれげものう翼を休めたるに、ざぶりと水をあびせざま莞爾とあでやかに笑うてたちぬ。手早く衣もてその胸をば蔽えり。鳥はおどろきてはたはたと飛去りぬ。
夜の色は極めてくらし、蝋を取りたるうつくしき人の姿さやかに、庭下駄重く引く音しつ。ゆるやかに縁の端に腰をおろすとともに、手をつきそらして捩向きざま、わがかおをば見つ。
「気分は癒ったかい、坊や。」
といいて頭を傾けぬ。ちかまさりせる面けだかく、眉あざやかに、瞳すずしく、鼻やや高く、唇の紅なる、額つき頬のあたりたけたり。こはかねてわがよしと思い詰たる雛のおもかげによく似たれば貴き人ぞと見き。年は姉上よりたけたまえり。知人にはあらざれど、はじめて逢いし方とは思わず、さりや、誰にかあるらむとつくづくみまもりぬ。