후리가나로 읽는 일본 고전
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りゅうたんだん
竜潭譚
泉 鏡花
泉 鏡花의 竜潭譚(りゅうたんだん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,899자 · 30화면
五位鷺
「お、お、千里。ええも、お前は。」と姉上ののたまうに、縋りつかまくみかえりたる、わが顔を見たまいしが、
「あれ!」
といいて一足すさりて、
「違ってたよ、坊や。」とのみいいずてに衝と馳せ去りたまえり。
怪しき神のさまざまのことしてなぶるわと、あまりのことに腹立たしく、あしずりして泣きに泣きつつ、ひたばしりに追いかけぬ。捕えて何をかなさむとせし、そはわれ知らず。ひたすらものの口惜しければ、とにかくもならばとてなむ。
坂もおりたり、のぼりたり、大路と覚しき町にも出でたり、暗き径も辿りたり、野もよこぎりぬ。畦も越えぬ。あとをも見ずて駈けたりし。
道いかばかりなりけむ、漫々たる水面やみのなかに銀河のごとく横わりて、黒き、恐しき森四方をかこめる、大沼とも覚しきが、前途を塞ぐと覚ゆる蘆の葉の繁きがなかにわが身体倒れたる、あとは知らず。
五位鷺
眼のふち清々しく、涼しき薫つよく薫ると心着く、身は柔かき蒲団の上に臥したり。やや枕をもたげて見る、竹縁の障子あけ放して、庭つづきに向いなる山懐に、緑の草の、ぬれ色青く生茂りつ。その半腹にかかりある巌角の苔のなめらかなるに、一挺はだか蝋に灯ともしたる灯影すずしく、筧の水むくむくと湧きて玉ちるあたりに盥を据えて、うつくしく髪結うたる女の、身に一糸もかけで、むこうざまにひたりていたり。