후리가나로 읽는 일본 고전
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けいば
競馬
織田 作之助
織田 作之助의 競馬(けいば)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,134자 · 24화면
女の肌のように白い背中には、一という字の刺青が施されているのだ。一――1――一代。もしかしたらこの男があの「競馬の男」ではないか、一の字の刺青は一代の名の一字を取ったのではないかと、咄嗟の想いに寺田は蒼ざめて、その刺青は……ともうたしなみも忘れていた。これですかと男はいやな顔もせず笑って、こりゃ僕の荷物ですよ、「胸に一物、背中に荷物」というが、僕の荷物は背中に一文字でね。十七の年からもう二十年背負っているが、これで案外重荷でねと、冗談口の達者な男だった。十七の歳から……? と驚くと、僕も中学校へ三年まで行った男だが……と語りだしたのは、こうだった。
生まれつき肌が白いし、自分から言うのはおかしいが、まア美少年の方だったので、中学生の頃から誘惑が多くて、十七の歳女専の生徒から口説かれて、とうとうその生徒を妊娠させたので、学校は放校処分になり、家からも勘当された。木賃宿を泊り歩いているうちに周旋屋にひっ掛って、炭坑へ行ったところ、あらくれの抗夫達がこいつ女みてえな肌をしやがってと、半分は稚児苛めの気持と、半分は羨望から無理矢理背中に刺青をされた。一の字を彫りつけられたのは、抗夫長屋ではやっていた、オイチョカブ賭博の、一、二、三、四、五、六、七、八、九のうち、この札を引けば負けと決っている一の意味らしかった。