후리가나로 읽는 일본 고전
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わらわれそうなはなし
笑われそうな話
山本 周五郎
山本 周五郎의 笑われそうな話(わらわれそうなはなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,110자 · 7화면
ところが、若い友人のくにのりが風呂へはいっていたとき、その台所の女性たちの言ったことを聞いたというのである。
「あなたのスキヤキの鍋底があるわよ」と一人の女性は言った。「あれへうどんを入れて食べればいいわ」
「あらいやだ」と他の女性の一人が言った。「あなたの鍋底なんか食べられるもんですか、苦くって口が曲っちゃうわよ」
「そうよそうよ」といちばん小さい女性が言った。「あなたの悪い癖よ、ビールを入れるんですってさ、そんな話し聞いたこともありゃしないわ」
私はマエストロ・ヤマダの書かれたものを取り出してみたら、「ひととおり食べたら鍋を替える」つまり新らしくするのだそうで、ビールを注ぎ足しながら煮詰めるのは誤りだ、ということがわかったのである。――鍋底を食べるなどと言うと、関西の人士は眉をひそめるにちがいないが、こちらでは案外これを好む者が多い。私の友人の土岐雄三は無類の食いたしんぼで、特に牛鍋の鍋底に眼のない時期があった。ずいぶん以前、数人の同伴者と旅行をし、宿で牛鍋を食べたが、鍋底になったときちょっと手洗いに立った。腹に少し隙間を作ってから存分に詰め込もうと思ったそうで、しかし戻ってみると、横ちゃんという同伴者の一人が、すでにその鍋底へめしを入れて掻き廻してきれいに片づけたあとであった。