후리가나로 읽는 일본 고전
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ぞくごくちゅうき
続獄中記
大杉 栄
大杉 栄의 続獄中記(ぞくごくちゅうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 24,326자 · 49화면
千葉のこの教務所長というのは、その頃もう六十余りの老人で、十幾年とか二十幾年とか監獄に勤めて地方での徳望家だといううわさだった。僕にはどうしてもそのうわさが正当には受けとれなかった。何よりもまず、その小さいくるくるした眼に、狐のそれを思わせるある狡猾さが光っていた。何か話しするのでもとかくに御説法めく。本当に人間と人間とが相対しているのだというような、心からの暖かみや深切は見えない。そしていつも、俺は役人だぞ、教務所長だぞ、という心の奥底を裏切る何ものかが見える。僕はこの男が見舞いに来るのを千葉での不愉快なことの一つに数えていた。
「如何です。今日は大ぶ暖かいようですな。」
わざとらしい、どこかにこちらを見下げているような嘲笑の風の見える微笑を洩らしながら、はいって来るとすぐいつもの天気の挨拶をした。僕はこの男のいやな中にも、この微笑が一番いやだった。それに今、せっかく読みかけていたトルストイの『復活』の邪魔をされたのが、その足音を聞いて急に本をかくして仕事をしているような真似をさせられたのが、なおさらにその微笑に悪感を抱かせた。
「何が暖かいんだ。