일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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はなたばのむし

花束の虫

大阪 圭吉

大阪 圭吉의 花束の虫(はなたばのむし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 17,893자 · 36화면

아오조라 문고

一

一

岸田直介が奇怪な死を遂げたとの急報に接した弁護士の大月対次は、恰度忙しい事務もひと息ついた形だったので、歳若いながらも仕事に掛けては実直な秘書の秋田を同伴して、取るものも不取敢大急ぎで両国駅から銚子行の列車に乗り込んだ。

岸田直介――と言うのは、最近東京に於て結成された瑪瑙座と言う新しい劇団の出資者で、大月と同じ大学を卒えた齢若い資産家であるが、不幸にして一人の身寄をも持たなかった代りに、以前飯田橋舞踏場でダンサーをしていたと言う美しい比露子夫人とたった二人で充分な財産にひたりながら、相当に派手な生活を営んでいた。もともと東京の人で、数ヶ月前から健康を害した為房総の屏風浦にあるささやかな海岸の別荘へ移って転地療養をしてはいたが、その後の経過も大変好く最近では殆ど健康を取戻していたし、茲数日後に瑪瑙座の創立記念公演があると言うので、関係者からはそれとなく出京を促されていた為、一両日の中に帰京する筈になっていた。が、その帰京に先立って、意外な不幸に見舞われたのだ。――勿論、知己と迄言う程の深いものではなかったが、身寄のない直介の財産の良き相談相手であり同窓の友であると言う意外に於て、だから大月は、夫人から悲報を真っ先に受けたわけである。