후리가나로 읽는 일본 고전
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くしんのがくゆう
苦心の学友
佐々木 邦
佐々木 邦의 苦心の学友(くしんのがくゆう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 162,732자 · 332화면
伯爵家には学校の教場ぐらいの学習室がある。若様がたは三人、ここで勉強する。年配の家庭教師が三人、それぞれ大きな机に坐っている。英語の先生と数学の先生と国漢文の先生だ。そこへ若様がたがかわるがわるにいって、明日の予習とその日の復習をしていただく。学監の安斉先生は別の机に陣取って、若様がたの勉強ぶりを拝見しているが、実は先生の監督もかねている。家庭教師は元来やりにくいものである。教室で教える時のように、
「こら、なまけると落第させるぞ」
といった風なおどかしがきかない。まして伯爵家のはみんな家来だ。若殿様だと思えば、自然ご遠慮を申しあげる。少しおいやなお顔をなさると、
「それでは今晩はまずこのへんまでにいたしましょうかな」
とご機嫌を伺う。その折り、安斉さんは、
「えへん」
とせきばらいをするのが役目の一つだ。すると先生は、
「しかし堅忍不抜の精神をお起こしにならないと学問は大成いたしません。やはり切りまでまいりましょう」
といってまた続ける。以前勤めていた英語の先生は雑談のついでに、
「学校は百貨店のようなものです。授業料は商品切手です。品物は学問、商品切手を出して手ぶらで帰ってくる人がありますか? 授業料を出す以上は学校から学問を充分買って来なければいけません」