후리가나로 읽는 일본 고전
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かつしかみやげ
荷風随筆集(上)
永井 荷風
永井 荷風의 荷風随筆集(上)(かつしかみやげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 133,224자 · 269화면
第八 閑地
路地は即ちあくまで平民の間にのみ存在し了解されているのである。犬や猫が垣の破れや塀の隙間を見出して自然とその種属ばかりに限られた通路を作ると同じように、表通りに門戸を張ることの出来ぬ平民は大道と大道との間に自ら彼らの棲息に適当した路地を作ったのだ。路地は公然市政によって経営されたものではない。都市の面目体裁品格とは全然関係なき別天地である。されば貴人の馬車富豪の自動車の地響に午睡の夢を驚かさるる恐れなく、夏の夕は格子戸の外に裸体で凉む自由があり、冬の夜は置炬燵に隣家の三味線を聞く面白さがある。新聞買わずとも世間の噂は金棒引の女房によって仔細に伝えられ、喘息持の隠居が咳嗽は頼まざるに夜通し泥棒の用心となる。かくの如く路地は一種いいがたき生活の悲哀の中に自からまた深刻なる滑稽の情趣を伴わせた小説的世界である。しかして凡てこの世界のあくまで下世話なる感情と生活とはまたこの世界を構成する格子戸、溝板、物干台、木戸口、忍返なぞいう道具立と一致している。この点よりして路地はまた渾然たる芸術的調和の世界といわねばならぬ。
第八 閑地
市中の散歩に際して丁度前章に述べた路地と同じような興味を感ぜしむるものが最う一つある。