후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
かつしかみやげ
荷風随筆集(上)
永井 荷風
永井 荷風의 荷風随筆集(上)(かつしかみやげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 133,224자 · 269화면
同じ糸屋や呉服屋の店先にもその品物はすっかり変っている。
かつては六尺町の横町から流派の紋所をつけた柿色の包みを抱えて出て来た稽古通いの娘の姿を今は何処に求めようか。久堅町から編笠を冠って出て来る鳥追の三味線を何処に聞こうか。時代は変ったのだ。洗髪に黄楊の櫛をさした若い職人の女房が松の湯とか小町湯とか書いた銭湯の暖簾を掻分けて出た町の角には、でくでくした女学生の群が地方訛りの嘆賞の声を放って活動写真の広告隊を見送っている。
今になって、誰一人この辺鄙な小石川の高台にもかつては一般の住民が踊の名人坂東美津江のいた事を土地の誇となしまた寄席で曲弾をしたため家元から破門された三味線の名人常磐津金蔵が同じく小石川の人であった事を尽きない語草にしたような時代のあった事を知るものがあろう。現代の或批評家は私が芸術を愛するのは巴里を見て来たためだと思っているかも知れぬ。しかしそもそも私が巴里の芸術を愛し得たその Passion その Enthousiasme の根本の力を私に授けてくれたものは、仏蘭西人が Sarah Bernhardt に対し伊太利亜人が Eleonora Duse に対するように、坂東美津江や常磐津金蔵を崇拝した当時の若衆の溢れ漲る熱情の感化に外ならない。