후리가나로 읽는 일본 고전
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おちぼひろい
落穂拾い・犬の生活
小山 清
小山 清의 落穂拾い・犬の生活(おちぼひろい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 239,741자 · 486화면
とあるのがそれである。甘茶をもらって家に帰ると私にはもう一つやる仕事があった。半紙を短冊形に切って、それに「千早振る卯月八日は吉日よ、さきがけ虫を成敗ぞする。」という文句を虫という字をさかしまに書いて、それを台所の柱に貼りつけるのである。さきがけ虫とは如何なる虫ぞ、なんの禁厭であったか覚えていないが、妙なことをしたものである。まえの年に書いた煤けたやつをきれいに剥ぎとって、その跡へ新規に貼るわけである。祖母は「お糸さん。折角ですが、お前さんも一筆。」と云って、お糸さんにも一枚書いてもらって、へっついの後の柱と冷蔵庫の横の柱と二箇所に貼りつけた。私たちの仕事の終るのを見ていた祖母は、えらい労でも犒うように「御苦労さん。」と云った。その一安心したようなまじめ顔を見ると、私もなにか一仕事したような気持になった。
吉原の縁日は午の日で土地柄賑やかな夜店が出た。その日には界隈の町の人たちも、大門口から五丁目の非常門から裏門からそれぞれ詰めかけてきて、素見客の仲間も常よりは多くその賑いは格別であった。夜店商人は夕方の三時頃からぼつぼつ検査場横の空地に集まってきた。