일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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とうそんのこせい

藤村の個性

和辻 哲郎

和辻 哲郎의 藤村の個性(とうそんのこせい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,764자 · 14화면

아오조라 문고

こうして、ありのままのおのれを卒直に露呈するという道は、早くから藤村の前にふさがれたのである。内からもり上がってくる青春の情熱は、それにもかかわらず、ありのままのおのれを露呈するように迫ってくるが、しかしそういう激発があっても、普通の場合ならば傷痕を残さずにすむような出来事が、ここでは冷厳な現実のために、生涯癒えることのない大きい傷あとを残すことになる。従って青春の情熱そのものがここでは非常な不幸の原因になるのである。『春』は私が一高にいたころに発表されたものであるが、最初それを読んだ時には、この作の主人公を苦しめている根本の原因が、よくのみ込めなかった。私ばかりでなく、私の仲間も大抵そうであった。私たちには、「少年の時分から他人の中で育った」ということの意味が、一向にわかっていなかった。私たちはありのままを露呈するということを少しもはばからなかったし、またそれを妨げようとする力をも骨身に徹するほどには経験していなかった。地方の農村で育った私でさえそうであったから、東京の山の手で育った連中は、一層そうであったであろう。ちょうどそのころに、文芸ではありのままの現実を描写すると称する自然主義がはやり始めたし、思想の上では個人主義が私たちを捕えた。