후리가나로 읽는 일본 고전
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おつきさまのうた
豊島与志雄童話集
豊島 与志雄
豊島 与志雄의 豊島与志雄童話集(おつきさまのうた)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 162,569자 · 336화면
正覚坊
正覚坊というのは、海にいる大きな亀のことです。地引網を引く時に、どうかするとこの亀が網にはいってくることがあります。すると漁夫達は、それを正覚坊がかかったと言って大騒ぎをします。正覚坊が網にかかるときっと大漁がある、と言われているのです。漁夫達は皆集まって正覚坊をとり巻き、近所の家から酒をたくさん取り寄せて、それを正覚坊に飲ませます。正覚坊は酒が好きです。頭が赤くなるほど酒のごちそうになって、それから海に放されます。うれしそうに頭を打ち振りながら、波の上を沖の方へ泳いで行きます。漁夫達はその姿を見送って、残りの酒を皆で飲みながら、大漁節というおもしろい歌を歌ったりなんかして、次の大漁を祝います。
そういう正覚坊について、おもしろい話があります。
ある海岸の漁夫村に、平助という一人者の漁夫がありました。昔は沖遠くまで漁に出たりなんかして、強いたくましい若者でしたが、家族の者はみんな死んでしまい、ひとりっきりで年は取りますし、後には、岸辺の小魚や川の魚などを取って、その日その日を送っていました。そしてこの平助は、酒が大変好きでした。いくら飲んでも酔ったことがありませんでした。