후리가나로 읽는 일본 고전
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まけないおとこ
負けない男
佐々木 邦
佐々木 邦의 負けない男(まけないおとこ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 98,799자 · 202화면
と芳野君が立って来た。
サラリー・マンは要するに月給が重大な屈託だ。三人の間に矢張り月給の話が続いた。
「僕は亀田さんから直ぐに上るように言われたものだから悉皆本気にしてしまって、第一回の月給を貰って開けて見る時、手が震えたよ」
と三輪君が思い出を語り始めた。
「汚い奴だよ、此奴は。便所へ入って開けたんだ」
「ハッハヽヽ」
「第二回も便所だったかい?」
「うむ。皆の見ているところで封を切るのはキマリが悪かったからさ。あの時分に較べると図々しくなったものだよ」
「僕は忘れもしない。あの窓のところへ行って開けて見た」
と芳野君が指さした。
「外の景色を見る風をしてだろう?」
「うむ」
「前借の発起人もその頃は初心なものだったのさ」
「その後悪い奴と附き合いを始めたものだからね」
「何方が?」
「ハッハヽヽヽ」
「前借は君が発起したんだぜ」
と三輪君は余程前借を苦に病んでいる。
何もしない中にお昼になって、食堂へ行くと、給仕が弁当代を取り立てゝいた。皆俸給袋から出して渡すので、堀尾君もそれを機会に封を切った。十円上っていたのに驚いた。尚お先月のは見習給としてあったが、今月のは社員俸給と改まっていた。