후리가나로 읽는 일본 고전
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ぐんこくかようしゅう
軍国歌謡集
山川 方夫
山川 方夫의 軍国歌謡集(ぐんこくかようしゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 39,655자 · 80화면
突然、その娘がいった。
「新宿で乗り換えますね?」
「……うん」
「お茶を飲みませんか? 私、払います」
私は、ついて行くのが自分の義務のような気がした。なにげなく石を投げて、蛙から文句をいわれている少年のような立場に私はいた。自分のあの行為が、この娘の心にどんな残酷な傷をあたえたのか、私には、それは見当もつかない「他人の事情」だったが、私はそれについて、すくなくも自分が無実ではないということだけは承知していた。
映画館の前の喫茶店で、私は娘と向い合って坐った。私は黙っていた。私は待ちつづけた。だが、娘はなにもいわなかった。
たしかに、私は動顛していたのだ。いやらしい男、大嫌い、いやな人、憎んでいる……私は、自分を好ましい男だと思えた幸福な経験は皆無だったが、そうはっきり直接に一人の異性の唇から罵倒された経験もなかった。そのショックで、私は動揺しきっていたのだと思う。――うなだれたまま、娘の唇から浴びせられる糺弾の言葉を待ち、それを聞いてやるだけが私の仕事だと考え、突然、そして私は気づいたのだ。いま、私の心を占めているのは、一つのかなしみであって、けっして罪の意識とか罪悪感ではないのを。