후리가나로 읽는 일본 고전
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に、さんば――じゅうに、さんば
鏡花短篇集
泉 鏡花
泉 鏡花의 鏡花短篇集(に、さんば――じゅうに、さんば)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 33,305자 · 66화면
裾模様の五ツ紋、熨斗目の派手な、この頃聞きゃ加賀染とかいう、菊だの、萩だの、桜だの、花束が紋になっている、時節に構わず、種々の花を染交ぜてあります。尤も今時そんな紋着を着る者はない、他国には勿論ないですね。
一体この医王山に、四季の花が一時に開く、その景勝を誇るために、加賀ばかりで染めるのだそうですな。
まあ、その紋着を着たんですね、博多に緋の一本独鈷の小児帯なぞで。
坊やは綺麗になりました。母も後毛を掻上げて、そして手水を使って、乳母が背後から羽織らせた紋着に手を通して、胸へ水色の下じめを巻いたんだが、自分で、帯を取って〆ようとすると、それなり力が抜けて、膝を支いたので、乳母が慌て確乎抱くと、直に天鵝絨の括枕に鳩尾を圧えて、その上へ胸を伏せたですよ。
産んで下すった礼を言うのに、唯御機嫌好うとさえ言えば可いと、父から言いつかって、枕頭に手を支いて、其処へ。顔を上げた私と、枕に凭れながら、熟と眺めた母と、顔が合うと、坊や、もう復るよと言って、涙をはらはら、差俯向いて弱々となったでしょう。
父が肩を抱いて、徐と横に寝かした。乳母が、掻巻を被せ懸けると、襟に手をかけて、向うを向いてしまいました。