후리가나로 읽는 일본 고전
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しっぽうのはしら
鏡花短編集
泉 鏡花
泉 鏡花의 鏡花短編集(しっぽうのはしら)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 15,632자 · 32화면
……清麗巧緻にしてかつ神秘である。
いま此処に来てこの経を視るに、毛越寺の彼はあたかも砂金を捧ぐるが如く、これは月光を仰ぐようであった。
架の裏に、色の青白い、痩せた墨染の若い出家が一人いたのである。
私の一礼に答えて、
「ご緩り、ご覧なさい。」
二、三の散佚はあろうが、言うまでもなく、堂の内壁にめぐらした八の棚に満ちて、二代基衡のこの一切経、一代清衡の金銀泥一行まぜ書の一切経、並に判官贔屓の第一人者、三代秀衡老雄の奉納した、黄紙宋板の一切経が、みな黒燿の珠玉の如く漆の架に満ちている。――一切経の全部量は、七駄片馬と称うるのである。
「――拝見をいたしました。」
「はい。」
と腰衣の素足で立って、すっと、経堂を出て、朴歯の高足駄で、巻袖で、寒く細りと草を行く。清らかな僧であった。
「弁天堂を案内しますで。」
と車夫が言った。
向うを、墨染で一人行く若僧の姿が、寂しく、しかも何となく貴く、正に、まさしく彼処におわする……天女の御前へ、われらを導く、つつましく、謙譲なる、一個のお取次のように見えた。
かくてこそ法師たるものの効はあろう。
世に、緋、紫、金襴、緞子を装うて、伽藍に処すること、高家諸侯の如く、あるいは仏菩薩の玄関番として、衆俗を、受附で威張って追払うようなのが少くない。