후리가나로 읽는 일본 고전
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あおべかものがたり
青べか物語
山本 周五郎
山本 周五郎의 青べか物語(あおべかものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 160,888자 · 317화면
――そりゃあたいへんでしたね、疲れ休めに酒でもつけましょうか。
――いやよしにすべえ、おらあ酒を飲むと却ってあとが疲れるだから。
――それだけがあんたの損な性分ねえ。
こういうふうな会話が、現実そのもののようにとり交わされるのである。自問自答とか、空想めいた感じは少しもない。彼がこんなふうに云ってもらいたい、と期待するときに、彼女はしばしば彼の意志にさからったり、子供のように拗たりすることさえあった。
「あのこはときどきうちへ帰りたがっただ」と船長は云った、「子供のようすをみて来てえだからってね、むりはねえさ、おら船が永島へはいると、ゴースタンをかけ、スローアヘーにするだ、そうするとあのこはうちへ帰るだよ」
これは誰も知らなかったし、誰に気づかれることもなかった。ただ、永島へかかるときに限って、船を「後退」にし、「微速前進」にするのがわからず、頭がどうかしたんだろう、と云われたことがあった。
「いまでもみんなは、おらの頭がどうかしてると思ってるだよ」そう云って、船長は可笑しそうに喉で笑った、「――ぶっくれの十七号船を貰って、こんなところで独りぐらしをしているのも頭がおかしいせえだってよ」