일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あおべかものがたり

青べか物語

山本 周五郎

山本 周五郎의 青べか物語(あおべかものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 160,888자 · 317화면

아오조라 문고

という題で、二十枚ほどの短篇を発表していた。載せたのはアサヒグラフであって、そのじぶん編集を担当していた宮田新八郎の好意によるものだが、浦粕のノートから幾つか短篇小説にした中でも、留さんの話がもっとも事実に近かったからである。――私は自分をなだめた。留さんが小説などを読む可能性はない、少なくともアサヒグラフを読むような機会はないだろう、おちつけ、と自分をなだめた。にもかかわらず、留さんは「あれを読んだだ」と云った。

「おらんこと小説に書いたって」どんな闇夜でも黒く見えるという、石炭のような黒い顔に、てれくさそうな羞み笑いをうかべながら留さんは云った、「――高品さんのおかみさんがおらに呉れたで、読んだだよ」

「あれは」と私はいそいで云った、「あれは、つまり小説なんでね」

「おら大事に取ってあんよ」と留さんは私に構わず続けた、「一生大事にしておくだ」そしてさらに云った、「おら家宝にすんだよ」

そしてさも恥ずかしそうに、小さくなって事務所のほうへ去った。

留さんは少しも変っていなかった。秋山と森谷にあらましの事情を語り、乗った通船が竪川をはしりだしてから、私は沿岸の風景を眺めながら思った。