후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
おに
鬼
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 鬼(おに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 30,138자 · 60화면
であった。
「お母さんを安心させて上げた方がいいよ」
殿村は相手を恥かしがらせはしないかとビクビクしながら、置土産のつもりで忠告めいたことを口にした。
「ウン、分っている。併しマアうっちゃって置いて呉れ給え。自分のことは自分で仕末をつけるよ」
大宅がピンとはねつけるように、不快らしい調子で答えたので、殿村は黙ってしまった。
二人は黙々として、薄暗くしめっぽい森の中を歩いて行った。
鉄道線路がチラチラ見えている位だから、無論深い森ではないけれど、線路の反対側は奥知れぬ山に続いていて、立並ぶ木立が、どれも一抱え二抱えの老樹なので、さながら大森林に踏み入った感じであった。
「オイ、待ち給え!」
突然先に立っていた殿村が、ギョッとする様な声で、大宅を押し止めた。
「いやなものがいる。戻ろう。急いで戻ろう」
殿村は脅え切っていた。薄暗い森の中でも、彼の顔色が真青に変っているのが分った。
「どうしたんだ。何がいるんだ」
大宅も相手のただならぬ様子に引き入れられて、惶しく聞き返した。
「あれ、あれを見給え」
殿村は逃げ足になりながら、五六間向うの大樹の根元を指さした。
ヒョイと見ると、その巨木の幹の蔭から、何ともえたいの知れぬ怪物が覗いていた。