후리가나로 읽는 일본 고전
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なるとひちょう
鳴門秘帖(一)
吉川 英治
吉川 英治의 鳴門秘帖(一)(なるとひちょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 262,100자 · 523화면
――早く弦之丞様の所へ帰って、一切をざんげしてゆるして貰いたい気もち。また、あの浮世のおはぐろ溝に埋められている妹弟を見捨ててもいられぬ悩み――。
声もなく、川千鳥が白く渡った、待乳の山から水神の森あたりへ。
と。
お綱がうっ伏しているまに、かれの足元へ、黒々と、蟇のような人かげが這いつながった。
橋の右と左から、その影は、欄干の根を這って、ジリ、ジリ……と寄りつめてきつつある。
捕手だ! 足がついた。密かに伏せた、十四、五本の十手。霜より真っ白に光ってみえる。
もう手が廻った! およそ悪事に名を染めた者が、その故郷や肉親のいる家の近くに立ち廻れば、必ず、足がつくにきまっている。
ああ、それを知らない、お綱でもなかったが……。
元は知らず、未来は知らず、今、涙橋の上に、うっ伏している間のお綱は、まことに浄心純情な女であった。
だが、なんで捕手に、仮借があろう。
五十間の番屋にいあわせた町役人が、いち早く、お綱の姿を見かけて、ここに手を廻してきた以上、もう袋の鼠とみられている。
先に這い寄った一人の捕手が、いきなりお綱の足を狙って、
「御用ッ!」
すくい飛ばしたのが合図となる。