후리가나로 읽는 일본 고전
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おうごんかめん
黄金仮面
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 黄金仮面(おうごんかめん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 143,357자 · 287화면
飼いならされた猛獣が、血の味を覚えたのだ。人々は、ルパンという紳士盗賊が、俄かにえたいの知れぬ恐ろしいものに思われて来た。三日月型の唇から、糸の様な血を流しているという、あの黄金仮面の印象が、ルパンを非常に不気味なものにしてしまった。
そして、間もなく、人々が恐れた通り、ルパンの性格が一変したことを証する様な、恐ろしい事件が起った。
その夜、麹町区M町にある、川村雲山氏の邸宅には、同氏の一人娘絹枝さんが、数人の召使と共に、淋しく主人の留守を守っていた。
雲山氏は、人も知る東京美術学校名誉教授、我国彫刻界の大元老だ。夫人は数年前に物故して、家族といっては、令嬢たった一人の、淋しい暮しである。
雲山氏は二日ばかり前、所用あって関西に旅行し、明日は帰宅する予定になっていた。丁度その夜、妙なことが起ったのだ。
「絹枝、わしの不在中は、例の通り、必ずわしのベッドでやすむのだよ」
父の雲山氏は、出発に先だって、繰返し云い残して行った。
雲山氏は、和風建築の母屋の横に、西洋館のアトリエを建て、寝室もその中にあるのだが、寝室とドア一重の広いアトリエには、丹誠をこめて刻み上げた仏像などが、沢山置いてあるので、その見張番をさせる意味で、いつも留守中は、この洋館の方のベッドで、令嬢をやすませる習慣になっていた。