후리가나로 읽는 일본 고전
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こくびゃくストーリー
黒白ストーリー
杉山 萠円
杉山 萠円의 黒白ストーリー(こくびゃくストーリー)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 20,356자 · 42화면
――18――
自動車は追い迫った。
乞食夫婦が道の傍に避けると自動車はピタリと止った。中から戸塚警部が現われて乞食男の青い眼鏡を奪った。
二人は睨み合った。
女のうしろから近寄った一人の刑事が、女を不意に雪の中に引きずりたおした。
男は唇を噛んだ。突然懐中から拳銃を出して一発の下に女を射ちたおした。自分も自殺しようとした。
戸塚警部はその拳銃をたたき落して組み付いた。
男は警部を投げ付けておいて崖の上から身を躍らした。
戸塚警部が崖の下に駈け付けた時にはもう人影はなかった。しかし草の葉に数滴の血のしたたりと、雪の上を林の奥へ続いた足跡が残っていた。
戸塚警部はあとを逐うた。
――18――
その夜頭に繃帯をした武丸は歌寿の家の前に立って「鶴の巣籠り」を吹いた。
歌寿は病の床から起き上って戸を開いた。
武丸は転がるように中に這入ってあとを閉し「お母さん」と縋り付いた。
歌寿は泣き且つ怒った。「勘当をされても手癖がなおらぬ上に大恩ある家のお嬢様を盗むは何事だ」と責めた。
「どうしてそれを御存じ!」と武丸は驚いた。
「知らいでなるものか。お嬢様をかえせ」と歌寿は責めた。
武丸はひれ伏して泣きに泣いた。