후리가나로 읽는 일본 고전
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こころ
こころ
夏目 漱石의 こころ을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 160,915자 · 322화면
門の柱に打ち付けた標札に何々園とあるので、その個人の邸宅でない事がすぐ知れた。先生はだらだら上りになっている入口を眺めて、「はいってみようか」といった。私はすぐ「植木屋ですね」と答えた。
植込の中を一うねりして奥へ上ると左側に家があった。明け放った障子の内はがらんとして人の影も見えなかった。ただ軒先に据えた大きな鉢の中に飼ってある金魚が動いていた。
「静かだね。断わらずにはいっても構わないだろうか」
「構わないでしょう」
二人はまた奥の方へ進んだ。しかしそこにも人影は見えなかった。躑躅が燃えるように咲き乱れていた。先生はそのうちで樺色の丈の高いのを指して、「これは霧島でしょう」といった。
芍薬も十坪あまり一面に植え付けられていたが、まだ季節が来ないので花を着けているのは一本もなかった。この芍薬畠の傍にある古びた縁台のようなものの上に先生は大の字なりに寝た。私はその余った端の方に腰をおろして烟草を吹かした。先生は蒼い透き徹るような空を見ていた。私は私を包む若葉の色に心を奪われていた。その若葉の色をよくよく眺めると、一々違っていた。同じ楓の樹でも同じ色を枝に着けているものは一つもなかった。