후리가나로 읽는 일본 고전
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すみだがわ
すみだ川・新橋夜話 他一篇
永井 荷風
永井 荷風의 すみだ川・新橋夜話 他一篇(すみだがわ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 44,378자 · 88화면
学校の帰り道には毎日のように待乳山の境内で待合せて、人の知らない山谷の裏町から吉原田圃を歩いた……。ああ、お糸は何故芸者なんぞになるんだろう。芸者なんぞになっちゃいけないと引止めたい。長吉は無理にも引止めねばならぬと決心したが、すぐその傍から、自分はお糸に対しては到底それだけの威力のない事を思返した。果敢い絶望と諦めとを感じた。お糸は二ツ年下の十六であるが、この頃になっては長吉は殊更に日一日とお糸が遥か年上の姉であるような心持がしてならぬのであった。いや最初からお糸は長吉よりも強かった。長吉よりも遥に臆病ではなかった。お糸長吉と相々傘にかかれて皆なから囃された時でもお糸はびくともしなかった。平気な顔で長ちゃんはあたいの旦那だよと怒鳴った。去年初めて学校からの帰り道を待乳山で待ち合わそうと申出したのもお糸であった。宮戸座の立見へ行こうといったのもお糸が先であった。帰りの晩くなる事をもお糸の方がかえって心配しなかった。知らない道に迷っても、お糸は行ける処まで行って御覧よ。巡査さんにきけば分るよといって、かえって面白そうにずんずん歩いた……。
あたりを構わず橋板の上に吾妻下駄を鳴す響がして、小走りに突然お糸がかけ寄った。