후리가나로 읽는 일본 고전
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それでもわたしはいく
それでも私は行く
織田 作之助
織田 作之助의 それでも私は行く(それでもわたしはいく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 89,708자 · 181화면
黙殺してしまうと、サバサバした。
「――好きでもない女に会いに行くのは不潔だ」
家の環境がたまらなくて、毎日外を遊び歩いている寂しさが、ふと好きでもない女の愛情にすがろうとしていた自分を、ちょろいぞと思った。だから、いつも行動を決しかねる時に振ってみるサイコロが、会いに行くなと決めてくれたことが、ふとうれしかった。
一人歩きの自由さを、生暖い春風がふと快よくゆすぶってくれるようだった。
しかし、木屋町通りを横切ると、鶴雄の眉はふと曇った、サイコロは西へ行けと教えてくれたが、しかしそれ以上の行動の見当がまるでつかぬのだ。
今日一日何を成すべきか。それが判らない。哀れな現代の学生の病弊だろうか。たとえば、鶴雄のズボンには十円紙幣が一枚はいっている。これが今日の全財産だ。しかし、これをいかに有効に使うべきか、それがまるっきり判らぬのだ。
それでも鶴雄は歩いて行く。
四条通りはまるで絵具箱をひっくり返したような、眩しい色彩の洪水だった。
去年の八月まで灰色の一色に閉ざされていたことが、まるで嘘のようなはなやかさである。
敗戦国に焼け残った唯一の大都市だといってしまえば、それまでだが、しかし、この浮ついた、はなやかさは何か気ちがい染みている。