후리가나로 읽는 일본 고전
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とむらいきかんしゃ
とむらい機関車
大阪 圭吉
大阪 圭吉의 とむらい機関車(とむらいきかんしゃ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 186,729자 · 371화면
けれども目的地に着いて、この地方の美しい夕方の風光に接すると、画家らしい情熱が涌き上って来て、心中の疑問も暫く忘れることが出来、早速東室へやって来ると、この窓に恰度こんな風に現れていた影富士を見て、直に方位上の錯覚を起し、感興の涌くままに、本物の富士のつもりで、この薄紫の神秘的な影富士を素速く写生しはじめる……」
「成る程」
「けれども、勿論これは、入日のために箱根地方の霧に写った影富士ですから、当然間もなく消えてしまいます。そこで、ふとカンバスから視線を離した川口氏は、一寸の間に富士が消えてしまったのに気づいて、始めから本物だと思い込んでいただけに、この奇蹟的な現象に直面して、ひどく吃驚したに違いありません。するとその瞬間、川口氏の頭の中にその朝東京を出るときに白亭氏から与えられた妙な注意の言葉が、ふと浮びます。あれは、確か……あちらへいったら、ふじさんにきをつけなさい……と云うような言葉でしたね?……」
「むウ、素晴しい。……つまり、やっぱり私が、最初から睨んでいた通り、不二さんは、富士山に、通ずる……ですな……ふム、確かにいい。実に、完全無欠だ!」