후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
とむらいきかんしゃ
とむらい機関車
大阪 圭吉
大阪 圭吉의 とむらい機関車(とむらいきかんしゃ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 186,729자 · 371화면
もしも私が、この場合まるで知らない人の家へ飛び込んで、そのような場面にぶつかったとしたなら、恐らくこんな細かに現場の有様に眼を通したりしてはいられなかったであろう。恐怖に魂消て死人と見るや否や、そのまま飛び出して交番へ駈けつけたに違いない。しかしこの時の私には、目に見える恐怖よりももっと恐ろしい目に見えない恐怖があった。私はその家に飛び込むと、真っ先に大事な子供の姿の見えないのに気がついた。妙なことだが、眼の前に殺されている人よりも、奪われた子供の安否に焼くような不安を覚えた。私にも、及川や比露子と同じように、留守中の三四郎に対する責任があった。
三四郎の家は、皆で四部屋に別れていた。そこで私は、おびえる心を無理にも引立てるようにしながら、すぐに残りの部屋を調べはじめたのだが、しかし家中探しても何処にも子供の姿は見えなかった。
ところが、そうしているうちに私はふとあることを思い起して、思わずハッと立止った。それはあの、惨劇の部屋の窓が、引戸を開けられたままでいたことだった。考えるまでもなくこれは確かに可笑しい。この寒中の夜に部屋の窓のあけ放されている筈はない。