후리가나로 읽는 일본 고전
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ほととぎす
ほととぎす
堀 辰雄
堀 辰雄의 ほととぎす을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 30,252자 · 60화면
それまで心変りせぬようだったら」などと言って寄こされた。それは思いがけなかったが、しかし八月頃と聞いて、私は何んとなくほっとした。まだその八月までには大ぶ間がある、それまでに何かその殿の一言で決せられた運命から撫子をまぬがれしめるような事がなぜか知ら起りそうな予覚が私にしないこともないからであった。「八月まで待てとはまあ何んという待遠しさでしょう」頭の君もそれと同じような予覚からか、殿の御返事をお告げすると、あたかも私を怨むように言って来られた。「せめて五月にでもなったらと思って居りましたのに。――せっかく私のところへ来かかっているように見える時鳥も、あんまり不運な私を厭うて、このまま立ち寄りもせずに、私から去って往ってしまうような気がいたされてなりませぬ」しかし、どうして私にばかり頭の君はそう怨むような事を言って来られるのだか分からない位である。
そのままその四月も半ばを過ぎた。
四月の末になり、橘の花の匂の立ちだした或夜、だいぶ更けてからだったが、私は自分にいろいろの事を言ってよこされる頭の君を、不本意ながら撫子をそのうちお許しすると御約束した以上はそう素気なくばかりも出来ないので、ともかくもお通しさせる事にした。