후리가나로 읽는 일본 고전
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ゆだんたいてき
ゆだん大敵
山本 周五郎
山本 周五郎의 ゆだん大敵(ゆだんたいてき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 20,664자 · 41화면
一
一
老田久之助が殿の御秘蔵人だということは、長岡藩で知らぬ者はなかった。
本当の姓は郷田というのだが、それを老田と呼ぶところにもそのあらわれがある、つまり藩主の牧野忠辰は幼名を老之助といった、その幼名の一字を与えて、「そのほう一代に限り老田となのれ」という下命があって、それ以来そう呼ぶようになったのである。
……忠辰は飛騨守忠成の子で、七歳のとき母に亡くなられ、また間もなく父にも死別したので、十歳という幼い身で家を継いだ。大叔父に当る牧野忠清が後見となり、老臣たちが補佐をして藩政をみること五年、延宝七年十二月には十五歳で従五位下の駿河守に任官し、みずから七万四千石の政治の中枢に坐った。それもかたちだけではなく、実際に自分で政治を執ったもののようだ。
家伝によると忠辰は牧野家の中興と称されるほどで、生れつき頴悟聡明だったし、老臣にも稲垣平助、山本勘右衛門、牧野頼母之助などという誠忠の士がいて師傅の役をつとめたから、天成の質が磨かれてはやくその光彩を発揮しだしたのであろう。
十七歳で高田城請取という大役を幕府から命ぜられた時など、世人をおどろかすような機知と胆力をみせている。