일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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アンドロギュノスのちすじ

アンドロギュノスの裔

渡辺 温

渡辺 温의 アンドロギュノスの裔(アンドロギュノスのちすじ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,168자 · 267화면

아오조라 문고

可哀相な姉

1

すたれた場末の、たった一間しかない狭い家に、私と姉とは住んでいた。ほかに誰もいなかった。私は姉と二人きりで、何年か前に、青い穏やかな海峡を渡って、この街へ来たのであった。

そして姉が働いて私を育ててくれた。

姉は、断っておくが、ほんとうの私の姉ではない。姉の母は、私の従姉である。私の父は姪に姉を生ませた。しかも姉は生まれ落ちてみると唖娘であった。

だが、もう私達の父も、姉の母も、私の母もみんな死んでしまって、今はふるさとの海辺の丘に並んだ白い石であった。

唖娘の姉と二人で久しい間暮していて、私達と往来する人はこの街に一人もいなかったし、私は一日中つんぼのように、誰の声をも聞かなかった。

姉がどんなに私をいつくしんでくれたか! 姉は毎晩々々夜更けてから、血の気のない程に蒼ざめて帰って来、私にご飯を食べさせてくれた。

姉はまた、私を抱いて寝てくれもした。私は、魚のように冷めたい姉の手足が厭であったけれども、それでもすなおな私は、姉の愛情にほだされて、何時でも泪ぐんで、姉の体を温めてやった。

その中に姉は悪い病気に罹った。胸の悪くなるような匂が、姉の体から発散した。