후리가나로 읽는 일본 고전
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ノンシャランどうちゅうき
ノンシャラン道中記
久生 十蘭
久生 十蘭의 ノンシャラン道中記(ノンシャランどうちゅうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,357자 · 27화면
一、ココナットから象が出る馬耳塞の朝景色。マルセーユの旧港。――この四角な、鱒の孵化場のようなもののなかには、あらゆる船舶の見本と、あらゆる国籍が詰め込まれている。二本檣のゴエレット船、地中海の三角帆船、マルタ島のトロール船、バクウの石油船。そうかと思うと古風な三檣砲艦なんてのもいる。だから、独逸の潜水艦だってそのへんの水の中にくぐっていないわけのものではない。国籍の方はあげて数えるのも愚かである。サルヴァドル国コスタ・リカ共和国、……諸君は聖シェージュ王国というのを聞いたことがありますか。ところが、白と黄の奇妙な旗をかかげたその国の船が、ちゃんと波止場のそばに停泊しているのだ。ところが、その波止場には、税関吏、運送屋、宿引き、烏貝売り、憲兵、人足、小豆拾い、火夫、人さらい、トーマス・クックの通弁、……そういった輩が、材木、小麦、椰子の実、古錨、オーストラリヤの緬羊、瀝青、鯨油の大樽と、雑多に積みあげられた商品や古物の間を、裾から火のついたように走り廻っている。可動橋の歯車の音、船の汽笛、怒声に罵声、機重機の呻き声、蒸気の噴出する音、それに護母寺の鐘の音まで入り交じり、溶け合って、轟然混然たる港の朝の音楽を奏している。