후리가나로 읽는 일본 고전
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ノンシャランどうちゅうき
ノンシャラン道中記
久生 十蘭
久生 十蘭의 ノンシャラン道中記(ノンシャランどうちゅうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 13,357자 · 27화면
すると、『ヘルキュレス』のやつがいきなりそっちにかけ出してゆくから、ああ、危ないな弾にうたれはしないか、と眺めていると、囲い場の柵に乾してあった牧夫の赤い腹巻をひょいと角に引っ掛けて行って、その闘牛師の鼻っ先で振り廻し振り廻しして、とうとう怪我もさせずに番屋へ追い込んだというでごわして、へ、へ、いまでもこのあたりの一つ話になっているくらいでごわす」
「ま、お利口だこと」
「なんとも驚きいったものです」と、コン吉とタヌは声をそろえて感嘆すると、会長はうわははは、と喉仏も見えるような大笑いをしてから、
「それから、二歳四ヵ月の夏のことでごわした。ニースからポッペ・マリオの一座がやって来た時のことでごわすが、『ヘロデ王と牛』というやつに出演いたしまして、ヘロデ王に叱られるとべそをかく、褒賞をもらうと押し戴く、ディヤナには色目を使うという工合で、天晴れ一役をやってのけました。牛の皮をかぶった人間だってよもやあれまではやりこなしますまい。円戯場では向うところ敵なし。あいつの角にかかった馬は二百匹、闘牛師が三百人、牛が五百頭。……一時は牛も闘牛師も種切れになるところでごわしたわい。