일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ボロやのしゅんじゅう

ボロ家の春秋

梅崎 春生

梅崎 春生의 ボロ家の春秋(ボロやのしゅんじゅう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 129,411자 · 263화면

아오조라 문고

第一猿沢佐介という名前は、その発音の響きからしても、Sのかたまりみたいな名前だ。まったくS的な名前ではないか、と蟹江は思います。それに重大なのは、猿沢佐介がかつて久美子に惚れていた、ということでした。あの縮れた毛の三本生えた、厭らしい温泉マークみたいな痣は、あの猿沢佐介の背中に貼りついているのではないか?

仲人をして貰った関係上、蟹江夫妻は猿沢夫妻とかなり親しくなり、お互いの家にも訪問し合うようになっていたのでした。土曜日の夜などは、必ず、猿沢家を訪問して、麻雀の卓を囲むのが例になっていた程です。少額の金を賭けてやるのですが、蟹江は下手なので、いつも負けてしまう。ところが久美子はなかなか上手で、上手というより運が良くて、いつもトップか二位を占める。だから蟹江家としては、損することより、得することの方が多かったくらいです。

猿沢夫妻は、ことに猿沢佐介は、久美子にたいして大層親切でした。久美子がトップになると、猿沢は愉快そうに笑ったり、お見事お見事とほめたりするのです。ところが、蟹江がまぐれ当りして一位になっても、猿沢は決してほめたり笑ったりしない。