후리가나로 읽는 일본 고전
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リギさんじょうのいちや
リギ山上の一夜
斎藤 茂吉
斎藤 茂吉의 リギ山上の一夜(リギさんじょうのいちや)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 6,621자 · 14화면
その差別は今の瞬間にはない。
僕は一ねむり二ねむりもしたと思うけれども未だ眠から醒めていない。その時に既に角笛は鳴りはじめていた。はじめのうちは半ば夢のような状態で、間の延びた物哀な角笛の音律を聞くともなく聞いていたのであったが、意識がようやく醒めて来るに従って、節まわしが少し巧者過ぎるから喇叭ではないか知らんなどとも疑ったりした。
けれどもそれは普通の喇叭などでなかったから、目ざめて見れば二たび僕らをばアルプス山上の気持に引戻すのであった。程経て僕らは起きた。それからなるべく寒くないように著込んで階段をのぼって行き、東方にむかう窓のところに佇立して、いまだ黒く明け切らない、山脈の上の空がほんのりと黄色いのを見ていた。
変に凝った雲のかたまりが少しずつ動いているらしく、その上方の鋭い山脈の色合が黒から藍と変って来ても、西洋人どもは誰ひとり見に来なかった。そこで僕は部屋に行って毛布を持って来、二人はそれで寒さを防ぎながら随分辛抱づよく其処に立っていた。
そこで、つまり僕たちふたりは障礙を微塵も受けずにアルプス山上の美しい日の出を見たのであった。僕は独逸文学のことは好く知らずにしまうが、その中には日出写生のいい文章は幾つかあるであろう。