후리가나로 읽는 일본 고전
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ヴィヨンのつま
ヴィヨンの妻
太宰 治의 ヴィヨンの妻(ヴィヨンのつま)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 56,363자 · 112화면
親友交歓
昭和二十一年の九月のはじめに、私は、或る男の訪問を受けた。
この事件は、ほとんど全く、ロマンチックではないし、また、いっこうに、ジャアナリスチックでも無いのであるが、しかし、私の胸に於いて、私の死ぬるまで消し難い痕跡を残すのではあるまいか、と思われる、そのような妙に、やりきれない事件なのである。
事件。
しかし、やっぱり、事件といっては大袈裟かも知れない。私は或る男と二人で酒を飲み、別段、喧嘩も何も無く、そうして少くとも外見に於いては和気藹々裡に別れたというだけの出来事なのである。それでも、私にはどうしても、ゆるがせに出来ぬ重大事のような気がしてならぬのである。
とにかくそれは、見事な男であった。あっぱれな奴であった。好いところが一つもみじんも無かった。
私は昨年罹災して、この津軽の生家に避難して来て、ほとんど毎日、神妙らしく奥の部屋に閉じこもり、時たまこの地方の何々文化会とか、何々同志会とかいうところから講演しに来い、または、座談会に出席せよなどと言われる事があっても、「他にもっと適当な講師がたくさんいる筈です」と答えて断り、こっそりひとりで寝酒など飲んで寝る、というやや贋隠者のあけくれにも似たる生活をしているのだけれども、それ以前の十五年間の東京生活に於いては、最下等の居酒屋に出入りして最下等の酒