후리가나로 읽는 일본 고전
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いちしょうにんとして
一商人として
相馬 愛蔵
相馬 愛蔵의 一商人として(いちしょうにんとして)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 114,895자 · 222화면
やジャムをほとんど無手数料で売っていたのでは、いくら売れたにしても店の立ちようがない。そんな商売は無茶というものであった。それでもその店は見事やって行く。どうも不思議だ。仕入れが安いか、何かぬけ道があるか、どうも正直な頭では解しかねることであったので、私はなおもその店に注意し、また相当の対抗策もなくてはならぬところであるから、いろいろ熱心に研究していた。
するとある日のこと、横浜の貿易商が来て私に、葡萄酒、コニャック、シャンパン等を売って見ないかという勧誘をした。私はかつて郷里において禁酒会を組織したほどで、飲酒の害は知りぬいていたから、それを自分の店で売ることなど思いもよらない。で、膠もなく拒絶した。しかし彼はなかなか引き退らない。私の最も気にしているところの例の店を指して、『あの店がミルクやジャムであれだけの安売りをして立って行けるわけをあなたは御存じですか』と、期するところあり気にいう。つづいて『それはこの洋酒や西洋煙草を売るからですよ。洋酒はだいたい卸値の二倍に売るもので、これあればこそ食料品の安売りが出来るのです、食料品は囮ですよ』
なるほど、この説明で私の長い間の疑問は解けた。