일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いちしょうにんとして

一商人として

相馬 愛蔵

相馬 愛蔵의 一商人として(いちしょうにんとして)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 114,895자 · 222화면

아오조라 문고

以上私が近所の店の囮商いに悩まされたのは三十数年の昔で、時代はそれよりたしかに進んだ筈であるが、いまだにこの囮商いは廃されない。例の一つをあげて見ると、数年前のこと都下の某百貨店で、七月の中元売出しを控えて角砂糖の特価販売をした。当時角砂糖は市価一斤二十三銭、製造会社の卸原価が二十銭でこの利鞘が一割五分であるから、これは大勉強の値段であった。この同じ角砂糖をその百貨店では一斤十八銭売りとして広告を出したから、市内の砂糖商は驚いた。これは明らかに角砂糖を囮にしたものであって、たとえ原価を二銭も切って角砂糖では損をしても『安いぞ』という印象で砂糖に釣られて他の商品がよく売れるから、損はただちに埋め合わされ、かえって幾倍かの利益を見ることが出来る。百貨店のこの計画はたちまち砂糖店の問題となった。中元売出しを目の前にしてたくさん仕入れた砂糖が、これでは客を百貨店に取られて、どこもみな品を持ち越さねばならない。そこで砂糖店側では組合長の宅に集まって、善後策を相談した。その結果組合長が電話で製造会社に問い合わせて、会社がその百貨店に売り渡した数量は二十五斤入り三千箱一万五千円であることを確かめ、一同はただちにつれ立ってその百貨店に行き、売場に積み上げてある七百箱を買い取り、さらに一千箱の予約註文を出した。