일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いちしょうにんとして

一商人として

相馬 愛蔵

相馬 愛蔵의 一商人として(いちしょうにんとして)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 114,895자 · 222화면

아오조라 문고

どちらから考えても割引販売ということはすべきでない』

私は電車の中でこう断定を下した。店に帰ると家でも一割引の計画中だ。もう一万枚の割引券は立派に出来上がって来ているのだ。しかし『まあせっかくここまで準備の出来たものだから、今度だけはやってもよかろう』ということは、私には出来ないことであった。『割引売出しは中止だ』とばかり、割引券を取り出してパン焼竈に投じ、早速煙にしてしまった。

爾来三十年、私の信ずるところは少しも変らない。世間でどんなに特価販売が流行し、買手の心がどんなにそこへ動いて行っても、我が中村屋は割引を絶対にしない。どこまでも正価販売に一貫した経営で立っている。すなわちその正価というものが、中村屋では割引など仮初にも出来ないほんとうの正価に据えられているのであって、この正価販売への精進こそは我が中村屋の生命である。

当時店員の中に、山梨県出身の白砂という少年がいた。これは今は陸軍主計大佐相当官になっているが、松屋の支配人故内藤彦一氏の甥であったので、私は自分の意見をこの少年から内藤氏に伝えさせた。『バーゲン・セールは中止する方が得策でしょう』