후리가나로 읽는 일본 고전
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いちしょうにんとして
一商人として
相馬 愛蔵
相馬 愛蔵의 一商人として(いちしょうにんとして)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 114,895자 · 222화면
さてはと思って私はなおくわしく肉の批評を乞うと、
『この肉は鶏舎飼いの鳥で、普通品です』
『いや、優等の肉の筈です』
と私が答えると、
『色が白くて、やわらかで味のないのが鶏舎飼いの証拠ですよ。上等の地どりなら色が赤くてもっと締って、味もはるかに優っている筈です』
そこで私は鳥屋を呼んで、
『最優良品という条件で、値も高く買っているのに、鶏舎飼いを納めるとは怪しからんではないか』
と詰問した。すると鳥屋は恐縮して、
『毎日これほど多数お使いになるのですから、地どりの上等だけで取り揃えることは困難なのです。時には御註文だけ揃わないことがあって、致し方なく普通品の中から上等のものを選んで混ぜることにもなりますが、どうか御辛抱を』
という。
それから私はこれまでの鳥屋まかせを改めて、専門の人々にも訊き、本格的に鶏肉の知識を漁った。江戸時代の第一流といわれた鳥料理店では、この原料の優良なものを集めることに非常な苦心をしたものだそうで、優等品は並品の三倍以上もするということが判った。しかし優良な地どりでも、フランスで四倍の高価を保っている肥育鶏にはやや劣る。で、この肥育鶏を用いることが出来れば申し分ないのだが、肥育鶏は今より十五年ほど前、岩崎家が千葉の末広農場で試みられたのが日本における最初で、この肉は当時外国公使館など