일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いちにちのろうく

一日の労苦

太宰 治

太宰 治의 一日の労苦(いちにちのろうく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 2,503자 · 6화면

아오조라 문고

一月二十二日。

日々の告白という題にしようつもりであったが、ふと、一日の労苦は一日にて足れり、という言葉を思い出し、そのまま、一日の労苦、と書きしたためた。

あたりまえの生活をしているのである。かくべつ報告したいこともないのである。

舞台のない役者は存在しない。それは、滑稽である。

このごろだんだん、自分の苦悩について自惚れを持って来た。自嘲し切れないものを感じて来た。生れて、はじめてのことである。自分の才能について、明確な客観的把握を得た。自分の知識を粗末にしすぎていたということにも気づいた。こんな男を、いつまでも、ごろごろさせて置いては、もったいない、と冗談でなく、思いはじめた。生れて、はじめて、自愛という言葉の真意を知った。エゴイズムは、雲散霧消している。

やさしさだけが残った。このやさしさは、ただものでない。ばか正直だけが残った。これも、ただものでない。こんなことを言っている、おめでたさ、これも、ただものでない。

その、ただものでない男が、さて、と立ちあがって、何もない。為すべきことが何もない。手がかり一つないのである。苦笑である。

発表をあきらめて、仕事をしているというのは、これは、作者の人のよさではない。