후리가나로 읽는 일본 고전
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さんがいばんれいとう
三界万霊塔
久生 十蘭
久生 十蘭의 三界万霊塔(さんがいばんれいとう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 19,716자 · 39화면
、白人真珠貝採集者の競争者として堂々と白濠の海域に進出してきた。
もっとも最初にやってきたのはその連中ではなかった。中古の五十屯ばかりの鰹船を改造してパラオから乗りだした山下徳太郎と吉見五四郎という運転士あがりの素人で、この二人はほとんど同時におなじような思いつきをし、潮ノ岬の潜水夫を三人ばかり乗せ、パラオから十昼夜がかりで北濠の沖へやってくると、海岸から三浬沖合の公海へ錨をおろし、水は深夜こっそり近くの部落から汲み、四月から十月まで、重油と食糧のつづくかぎり白蝶貝を取って取ってとりまくって帰ったが、三井物産で一屯千四百ドルでひきとったので三万円近くのバカ儲けをした。
この二人の話が内地へつたわると、大小の企業家がパラオへ乗りこんできて、契約期限の切れた濠洲帰りの潜水夫を船長にしてダイバー・ボートの船団を組織した。これがパラオを根拠地にする真珠貝採集事業のはじまりだが、昭和九年から十一年までが全盛期で、山下には南海興発という大資本がつき、吉見のほうは南洋拓殖という国策会社をバックにして花々しくやりだした。もう鰹船を改造したあやしげな機船ではなく、どれもみなスクゥナー型のスマートなダイバー・ボートで、根拠地と現地を連絡する母船までつき、昭和九年の出漁船は百七十隻もあった。