후리가나로 읽는 일본 고전
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よにでるまで
世に出るまで
坂口 安吾의 世に出るまで(よにでるまで)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 7,557자 · 15화면
私はこの同人雑誌に多くの飜訳と、三ツの小説と、一ツのエッセイを書いた。飜訳はずいぶんいい加減なものだ。なにぶん葛巻がめんどうな人で、ろくな原稿がないから、これを一晩で訳してくれとせがむ。みんな一晩だ。コクトオの音楽論だけはていねいにやった。あとは四五十枚のものも、みんな一晩である。だから辞書をひくヒマがない。知らない字はとばしてしまう。プルウストがシロという料理屋で食べる献立なぞ、肉や野菜や魚の名の知らないのばかりで、大半とばしたから、ずいぶん貧弱な食卓になってしまって、まことにどうもプルウストにも読者にもひどいことをしてしまったが、一晩でやってくれと云って、それも夜中ごろになってせがまれたりするのだから仕方がなかった。
私が発表した三作は「木枯の酒倉から」「風博士」「黒谷村」。エッセイは「ファルスについて」というのである。「風博士」を書いたら、牧野信一が激賞してくれて、すぐ文藝春秋から小説をたのみにきた。文士になぞなれるはずはないと見切りをつけていたのに、二ツ小説を書いただけで新進作家ということになってしまって、当人自身が呆気にとられる始末であった。