후리가나로 읽는 일본 고전
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らんせい
乱世
菊池 寛
菊池 寛의 乱世(らんせい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 3,477자 · 7화면
命じられた藩士たちは、家財を取り片づけ、妻子を、縁故縁故を辿って、城下の町、在の百姓に預けるなど、一藩は激しい混乱に陥った。
が、そこに思わざる反対が起った。それは、お目見得以下の軽輩の士が一致しての言い分であった。彼らは太平の世には、上士たちの命令を唯々諾々としてきいていた。が、一藩が危急に瀕すると、そこに階級の区別はだんだん薄れていた。階級が物をいわずして数が物をいうのであった。三百名に近い下士たちは、足軽組頭矢田半左衛門、大塚九兵衛を筆頭として、東下論に反対した。彼らの言い分はかなり筋道が通っていた。
関東へ下るということは、将軍家及び藩主定敬公と協力して官軍に当るというのであるが、しかし将軍家が必ず官軍に反抗するとは決っていない。否、将軍家も定敬公も、錦旗の旗影を見られると、すぐ恭順せられるかもしれない。もし、そうした場合には、我々が捨てぬでもよい城を捨てて関東へ下ったことは、全然徒労になる。その上、そこまで官軍に反抗するとなると、藩祖楽翁公が禁裡御造営に尽された功績も、また近く数年禁闕を守護して、朝廷に恪勤を尽した忠誠も、没却されてしまうばかりでなく、どんな厳罰に処せられて、当家の祭祀が絶えてしまうようなことがないとも限らない。