후리가나로 읽는 일본 고전
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にんげんひょう
人間豹
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 人間豹(にんげんひょう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 155,989자 · 311화면
「神谷さん帰らないでね。あたしお母さんと二人きりじゃ、とても怖くていられやしないから」
ゆうべの激動のために、病人みたいに青ざめている蘭子が、猫に魅入られた小鼠かなんぞのように、縮みあがってしまって、キョロキョロと定まらぬ視線で、あたりを見まわしながら、歎願した。
「いいとも、僕は当分会社なんか休んで、君の護衛を勤めるよ。それはいいけれど、変だなあ。あいつは、わざわざここまできて、何もしないで帰ったのかしら。お母さん、ゆうべ何か変ったことでもありませんでしたか」
神谷が尋ねると、蘭子の母は、オドオドしながら、まるで内しょ話みたいな低い声で答えるのだ。
「ちっとも気がつきませんでしたよ。でも、あれからずっと刑事さんが二人も、この部屋に詰めきっていらしったのですよ。そして、昼間は危ないこともあるまいとおっしゃって、つい今しがたお帰りなすったばかりなのです。いくらあいつでも、刑事さんがいるとわかっては、手出しができなかったのでございましょう」
「ああ、そうでしたか。それはいいぐあいでした。もし刑事がいなかろうもんなら、今度こそ取り返しのつかないことになっていたかもしれません。