후리가나로 읽는 일본 고전
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へいけがに
伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集(へいけがに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,094자 · 411화면
おいよ では又、狼狩の相談でござりますか。
弥三郎 (うなずく。)むむ、その相談だ。このあいだから二度までも狼狩を催したが、遂にその姿を見付けることが出来ない。と云って、このままに捨てて置いては、村方一同の難儀になるので、もう一度何とか相談して、今度こそはどうでもその狼めを退治しようと云うのだ。この村に狩人渡世をしている者は、おれのほかに三人あるが、そのなかでもおれは浪人、以前は武士であるというので、こういう時には大将分に押立てられて、何かの采配を振らねばならない。まったく一匹の獣のために、諸人が難儀するというのは残念なことだ。なんとか工夫して退治したいと思うのだが……。
おいよ どなたも色々の御心配、お察し申します。
弥三郎 ところで、ここに又ひとつの評議がある。出没自在の狼を人間の力で退治することは覚束ない。いっそ神の力を借りようというのだ。
おいよ 神の力を借りるとは……。どうするのでござります。
弥三郎 おまえも知っている通り、ホルトガルの伴天連が長崎から天草へ渡り、天草から又ここらへ渡って来て、このあいだから切支丹の教えを弘めている。その教えがよいか悪いか、おれにはまだ本当に呑み込めないが、ここらでも信仰している者が随分あるらしい。