후리가나로 읽는 일본 고전
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へいけがに
伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集
岡本 綺堂
岡本 綺堂의 伝奇ノ匣2 岡本綺堂妖術伝奇集(へいけがに)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 203,094자 · 411화면
さあ、退け。ええ、おのれ、執念く邪魔するか。」
足蹴にでもするかと見えたので、小坂部はあわててさえぎった。
「あ、待ちゃ。見も識らぬ異国の人に、あらい折檻はせぬものじゃ。見るところ何か子細のありそうな。ともかくもわたしが訊いて見ようほどに、しばらく待ちゃれ。」
かれは恐れ気もなく一と足すすみ出て、自分を打ち仰いでいる異国の男の怪しく輝いた眼をしずかに瞰おろした。
「聞けば異国の人のそうな。お身はまことに大明の生まれか。して、何のために此の国へは渡ってまいられた。」
「わたくしはまことに大明の人、福建というところで生まれました。わたくしは燕京の使いと一緒に日本へまいりました。」
彼の物語を綜合して考えると、彼は倭寇鎮撫を依頼する明朝の国使にしたがって、日本へ渡来したのである。ここであらためて注釈を加えるまでもなく、鎌倉時代の末期から我が四国西国の人民は一種の海賊組を組織して、しばしば朝鮮や明国の海岸をおびやかした。かの八幡船といい、胡蝶軍と呼ばるるのが即ちそれである。明国でも多年その侵略になやまされて、幾たびか我が国に使者をつかわして其の取締り方を頼んで来たが、乱れた世にはとても完全な鎮撫の行き届こう筈もないので、倭寇の禍いは明国の沿海地方で年々くり返された。