후리가나로 읽는 일본 고전
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なにもの
何者
江戸川 乱歩
江戸川 乱歩의 何者(なにもの)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 38,449자 · 77화면
それには、結城少将も、赤井さんも一緒だった。結城夫人と志摩子さんは、病院に泊っていたが、昨夜は一睡もしなかったと云って、真青な顔をしていた。当の弘一君には迚も逢えなかった。父少将丈けが、やっと病室へ這入ることを許された。思ったよりも重態である。
それから中二日置いて三日目に、私は弘一君の見舞旁々其後の様子を見る為めに、鎌倉へ出かけて行った。
弘一君は手術後の高熱もとれ、もう危険はないとの事であったが、ひどく衰弱して物を云う元気もなかった。丁度その日波多野警部が来て、弘一君に犯人の風体を見覚えていないかと尋ねたところ、同君は、
「懐中電燈の光と、黒い影の様な姿の外、何も見覚がない」と答えた由である。それを私は結城夫人から聞いた。
病院を出ると、私は少将に挨拶する為めに一寸結城邸に立寄ったが、その帰途、実に不思議なものを見た。何とも私の力では解釈のつかない出来事である。
結城邸を辞した私は、猟奇者の常として、何となく例の古井戸が気にかかるものだから、そこの空地を通って、存分井戸の側を眺め廻し、それからあの犬の足跡が消えていた小砂利の多い道路に出て、大廻りをして停車場へと向ったのであるが、その途中、空地から一丁とは隔たぬ往来でバッタリと赤井さんに出合った。