일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ひかりをおおうものなし

光を覆うものなし

坂口 安吾

坂口 安吾의 光を覆うものなし(ひかりをおおうものなし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 12,115자 · 24화면

아오조라 문고

私は今日まで多くの不平不満を文章に書いた。わりあいに私心も少なく、己れを利する目的もなく、多少ともより良い祖国の再建を思っての微意が一部の人々の理解を得たことは幸福であった。自ら巷談師と卑称したのも、カマキリぶりを笑覧してもらえば足りる、実質上の改良家が私自身でないことは明かであるし、私がカマキリの斧を振り向けている相手は極めて初歩的な原則上の事柄に属していて、要するに笑劇のアイロニーを別の文学形式で行っているにすぎないようなものであったからである。

ところが、今回は別である。笑劇のアイロニーだけでは済まない問題である。その理由はやがて後章で説明しますが、告発する以外に手のない問題だ。私自身の文章だけで闘って社会常識上の理否をつけるだけでは不完全である。

そして私がいったん文章をすてて告発し検察庁にまかせる以上は、私が自分の文章を私用することはなるべく差し控えるべきだ、と考えるのも当り前であろう。とにかく私がいくらか世間に名の知れた人間であるために、検察庁がその告発を直ちに採りあげてくれた。それで足りる、と見るべきである。告発の手段に訴えた以上は、静観するのが当然だと私は考えた。