일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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やつがたけとざんき

八※[#小書き片仮名ガ]岳登山記

亀井 勝一郎

亀井 勝一郎의 八※[#小書き片仮名ガ]岳登山記(やつがたけとざんき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 5,639자 · 12화면

아오조라 문고

その夜は、硫黄岳の石室に泊ることになった。暗く狭い石室には三十人ほどの人がつまって、ストーブをたきながら談笑していた。興奮したせいか、食欲はあまりない。夜も熟睡は出来なかったが、早朝四時頃、御来迎がみられるというので皆起き出した。

曇りがちなので朝日の美しさはみられなかったが、雲の幾重にもかさなりあったあいだから、朝日の光りの山頂をくれないに染めるわずかの瞬間を楽しんだ。眼下はるかに松原湖が、白く光ってみえる。夜明けの薄いみどりがもやにつつまれて、全体にヴェールがかかっているような風景である。

八月といっても山頂はさすがに寒い。シャツ一枚でいるとふるえあがるようであった。この日は硫黄岳から天狗岳を経て下山する予定をたてた。午前六時頃に出発したように思う。ただ石室の主人が歓待して早朝からウイスキーを御馳走してくれたので、硫黄岳から天狗岳の方へさしかかる頃は、相当ふらふらしていた。こんな高山を酔いながら歩くのに自分ながら驚いたが、酔眼に映る高山の風景はこの世のものとは思われないほど美しかった。先登に立った堀内君も大いに酩酊して、すこし先へ行くと所かまわず仰向けにひっくりかえって、雲の走る大空を楽しんでいるようであった。